ゼロから始めるスクリプト(その3)

Jamaica

2008年02月23日 14:37


さて、「ゼロから始めるスクリプト」も3回目になりました。実は第一回目からどうしようか考えていたことがあります。

多くのスクリプト入門書、もしくはWEB、ブログはきちっと系統だててスクリプトのなんたるかを解説しているものがほとんどです。でもそのやり方だと、多くの方は実際にスクリプトを活用して楽しむ前の段階で挫折してしまうのではないでしょうか。実際わたしも真面目に一から覚えようとして挫折しそうになりました。

そんな私を救ってくれたのが、先人達がつくってくれたフリーで公開されているスクリプトの数々です。
それをつかって実際にいろんなスクリプトの動作を見ながら、また、必要な部分だけ取り出してモジュール化したりしながらやっているうちに、なんとなくスクリプトの全体像がつかめてきました。ですので、ここでもいちからスクリプトの基本を教えるのではなく、実際にスクリプトのモジュールをプリム(オブジェクト)の中に入れて、いろんなことをやりながら、まずはスクリプトを使うおもしろさを体験していただければと思います。その上で、スクリプトについて細かく解説してくれている他の教材を見ればさらに理解が深まるのではないかと思います。

スクリプトは前回、前々回もお話したように台本のようなものです。プリム(オブジェクト)にいろいろ仕事をさせる手順書のようなものとも考えられます。(ああ、手順書の方がわかりやすいかも。)手順書の中には実際にプリム(オブジェクト)にやらせたい仕事の内容が書いてあります。当然複雑なことをやらせたいと思えばやらせる仕事の数も増えますし、スクリプト自体も長く複雑になります。でも、一見長く見えるスクリプトも実はひとつひとつの仕事を順序良く並べただけのものなのです。

今日はみなさんもよく目にするオブジェクトの上に表示されている文字。あれを表示するスクリプトを見てみましょう。

default
{
state_entry()
{
llSetText("Pose Ball",,1);
}
}

これだけです。
これを実際にボールの中に入れて、文字を表示させてみましょう。
まずボールをつくります。作り方は「ゼロから始めるプリム作成(その1)」を参照してください。


(読書をしながら余裕でボールを作るの図w)

ボールの中のコンテンツのところにスクリプトが入ります。コンテンツのタブの中に「新しいスクリ」というボタンが見えますね。このボタンを押すと、New Scriptというスクリプトが現れます。
New Scriptには前々回お話したように「Hello, Avatar」のスクリプトが入っているので、それを消して代わりに上の文字表示のスクリプトを書き込みます。上に書いてあるものをそのままコピーペーストしてもいいでしょう。



保存のボタンを押して保存しましょう。あとスクリプトの名前も "Pose Ball" に変更しておきます。
すでにこの時にはボールの上にPose Ballの文字が表示されているのが見えます。



どうです?これだけだったら簡単でしょ?^^
今回は「オブジェクトの上に文字を表示させる」というひとつの作業だけでした。
先ほども述べたように、スクリプトとはこういうオブジェクトにさせる仕事の手順を決められたルールに従って並べていくだけなんです。一見複雑に見えるスクリプトも、細かく分解していくとこのような最小単位に分解されます。

すこし、スクリプトに対する苦手意識が解消されたでしょうか?

次回は椅子に座るときのポジションを決めるスクリプトを使ってみましょう。
スクリプト